水先人後継者育成と全船協の取組み


                                          事業部長  角田 稔
 1. 水先制度に関する諸問題・検討準備会

 昨年の第1回通常総会で会員から提案があった、 現行水先制度の抱える諸問題に全船協として如何に対処してゆくかを検討する 「水先制度に関する諸問題・検討準備会」 を立ち上げる事となった。
 準備会の構成員は本会の会長を座長とし、 現役のパイロット、 内航関係者、 大型CF等の関係者で構成し事務局を本部内に置く事とした。
 又、 必要に応じて日本パイロット協会や海員組合関係者のご協力や意見を聞くことにして関係者の了解を得た上で本部内に準備会を設置した。

 この準備会は平成 16 年7月、 10月の2回開催され、 フリーな意見を交換し、 この委員会の性格として全船協が水先人制度のあり方や内容について改革の提言をする立場に無いという位置付けで、 水先制度の変革に関しての意見反映を目的とするものではなく、 将来極度に不足するであろう水先人の後継者対策を中心に、 全船協としてどの様に取組むことが適当かという事でまとまった。
 平成16年春より官公労使の検討機関である 「水先制度のあり方に関する懇談会」 の進捗状況を参考にしながら、 今後検討を進めてゆくことも合わせて決定された。
 今後、 全船協の会員が水先試験を受験する為の情報提供や、 会員の意識調査等を行いながら5年後くらいを見通して、 今までの枠にとらわれない新しい対策を全船協をとして目指してゆくこととなった。
 これらのことは、 昨年より開始したコースタル部門乗船研修制度の最終目標点としても水先制度が見通せる状況も考えられ、 現在コースタル部門で働いている水先試験の受験有資格船長への情報提供や、 この人達への何らかの支援が出来ないか等種々の意見が出された。
 これらの意見を踏まえ本部内に 「水先人後継者対策委員会」 (仮称) を立ち上げる事が決定された。

2. 水先人後継者対策委員会

  「水先制度に関する諸問題・検討準備会」 の決定に基づき、 平成 16 年10月21日開催の第3回理事会に於いて委員会設置が承認され委員の構成に付いては会長一任となった。
 この決定に基づき会長は現役水先人、 外航船長経験者、 内航フェリー船長経験者、 海事関係者等からなる委員会を立ち上げ、 12月7日第1回の委員会を開催、 委員会名を仮称の通り 「水先人後継者対策委員会」 とする事とした。
 この委員会の目的は、 準備会の提言に基づき、 現在国土交通省で検討されている 「水先制度のあり方に関する懇談会」 の進捗状況を参考にしながら、 今後深刻な後継者不足が予想される水先人後継者対策を主体に、 会員へのバックアップや情報提供をしてゆくことを決定した。
 今後、 当協会会員で水先人試験の受験を考えている人には、 情報の提供と必要な援助を行なっていきたい。  また水先人試験を受ける場合には、 長い勉強期間とそれに伴う経済的な負担が大きく、 全船協としても何らかの協力が出来ないかとの問題提起もあったが、 予算措置を伴うものは理事会、 総会の承認が必要なので今後の検討課題とした。

 いずれにしても、 世の中の変化が速く、 水先制度自体も大きく変わることが予想される。
 水先人後継者についても、 今までのように外航大手船社の船長経験者だけでは極度に不足することが目に見えており、 今後の動きを注視してゆくことにした。

 その後平成16年12月10日国土交通省で開催された 「水先制度のあり方に関する懇談会 (第8回)」 に 「水先人供給源の拡大、 養成のあり方等について」 の資料が懇談会事務局より提出された。
 この資料には水先人供給源の拡大及び当該拡大に伴なう養成のあり方について述べられているので参考にして頂きたい。 (国土交通省のホームページより抜粋)
 懇談会からの最終答申が本年6月頃行なわれ、 それに基づき法律の改正が行なわれることになるだろう。
 全船協としても、 会員各位と共に今後の動きを注意深く見守ってゆきたい。

 また、 参考までに今年度の各水先区の水先修業生の採用希望人数を日本パイロット協会のホームページより抜粋し掲載しておきます。
会員諸兄への参考に供すると共に、 今後の活躍を期待します。

資料 7 水先人供給源の拡大及び当該拡大に伴う養成のあり方について
 1.水先供給源の拡大の必要性
 2.供給源拡大・多様性に併せた養成内容等のあり方
 3.供給源拡大・多様化に対応した養成実施主体等のあり方

 この内容は国土交通省のホームページ
 http://www.mlit.go.jp/
    国交省のホームページが立ち上がったら、次の内容を検索してください
     組織別情報・・・・・海事
      船員・・・・・水先制度のあり方に関する懇談会
       第8回懇談会 平成17年1月28日
         「水先人供給源の拡大及び当該拡大に伴う養成のあり方について」(事務局提出資料)(資料7)
 を参照してください。

平成17年度 水先修業生の採用希望人数

  各水先人会は、 水先業務の適正かつ円滑な遂行を確保するため、 平成17年度において次のとおり水先修業生の採用を希望しております。 本件については、 今後も水先人会からの通知があり次第、 追加してお知らせ致します。
水先人会 採用希望人数 水先人会 採用希望人数
伊良湖三河湾 5人 室 蘭 1人
伊勢湾 2人 阪 神 3人
大阪湾 5人 東 京 3人
関 門 5人 内 海 7人
佐世保 1人 横須賀 4人
七 尾 1人 東京湾 4人
那 覇 1人 合計 42人

                          平成16年12月13日現在、 報告日付順
                          (日本パイロット協会のホームページより)