巻頭言                      会長  川村  赳

 新しい年の幕開けに当り、 本協会を代表し、 謹んでご挨拶申し上げます。
 皆さんご承知の通り、 昨年は、 平成15年度通常総会の議決を受けて以来取組みを進めて参りました 『協会定款の一部変更』 並びに 『海技の資格と資質を保有し船舶職員として就職を希望する若年会員に対し、 即戦力を求めるコースタル船主保有船における乗船研修制度を導入し、 需要ミスマッチの解消に努めつつ業界の発展と商船高専の振興に寄与する』 ための新規事業構想の実施が決定され、 同時に本部事務所の自己所有も承認を受け8月末には移転を完了いたしました。 主管官庁をはじめ関係各位のご支持ご協力を頂いて、 会員の総意を結集し自主自立路線を踏み出す記念すべき年となったものと役員ともども実感しているところであります。
 ところで新規事業の現状ですが、 本協会は16年度第2回通常総会においてこの事業の成果を挙げるため事務局組織運営規則を改正し、 事業部を新設するとともに事業部長に角田稔理事を指名いたしました。 しかし承認・実施決定が8月下旬であったため初年度は実質的には半年間に短縮され、 しかも9月の学校新卒者は就職や進学の進路決定をほぼ固め終わっている状況ですので、 いかなる関係先の熱意をもってしても成果のほどは 「取っ掛かり程度」 かなと判断して参りましたが、 商船高専レベルの新人に期待するコースタル業界のニーズはきわめて高く年末近くの実績で 10名程が、 口述国家試験に合格し6ヵ月以内乗船研修後の採用内定の前提で3級ライセンスに対応する船舶に乗組みました。 この間の活動や評価については本号に記載されておりますのでご覧願いますが、 「乗船研修貸付金制度検討委員会」 各位のアドバイスもあり、 これら対象者の第1期生については既に実施した面接・説明等のほか研修期間を通しアフターケアを継続し、 サポート体制を維持いたします。  
 新年は、 本協会、 商船高専、 コースタル業界のトライアングルが如何に機能を高め、 有能な日本人船舶職員のレベルを維持し、 未来を拓いていくかが問われることとなると思われます。 そのために各側の役割は何か、 連携して取組むべき課題は何かを常に模索しなければなりません。 コースタル海運は、 国民生活を支え産業構造に組み込まれている基幹産業であります。 本協会はこの部門の構造改革課題を人材の面で推進する立場で成果を挙げる所存です。
 コースタル海運発展のため、 後輩会員の成長のため一層ご協力下さい。