平成16年度
                懇親会を開催

                            

 
5月28日通常総会終了後、 恒例により会場を海運ビル4階の宴会場に移して、 懇親会が開催された。
 出席者は、 来賓・会員合わせて84名。
 会長挨拶の後、 杉崎海洋会会長の来賓挨拶、 同じく杉崎海洋会会長の乾杯のご発声を頂いた。 難問山積の情勢下で積極的な意見交換の場となり、 19時40分盛会の内に終了した。

川村会長の挨拶

 会長の川村でございます。 壇上から失礼ではございますが、 ご臨席の皆さん。  本日はご多用のところ、 この懇親会にご出席賜わり、 誠にありがとうございました。 心から御礼を申し上げるとともに、 本協会を代表し、 またここに参加している会員と共に歓迎の意を表します。
 本協会にあっては、 先程本年度の通常総会を無事終了し、 本年度の事業計画などが決定されるとともに、 次期役員体制についても承認されました。
 私は会員各位のご支持を受け、 重責を担って会長職に留任することとなりました。 ここにご報告申し上げ今後一層のご指導ご鞭撻をお願いする次第であります。    
 さて、 皆さんご高承の通り、 わが国は周囲を海に囲まれた小さな島国であり、 自国の貿易物資について言えば、 輸出入ともその九十九%を海上輸送が分担するという、 極めて類を見ない海洋立国であります。 従ってわが国海運産業の使命は、 いうまでもなく小島国日本の海上輸送路を守り国と国民に必要な物資を安定的に輸送する事であります。 ここまでの現状認識については、 どなたにも意義はない筈です。 したがって問題はこの先の対応課題にあると思われます。 海運産業は個々の企業と船舶と船員で成立ち、 さらに造船を始め関連産業のコアの中で発展して参りました。 現状は、 この構造の中から自国船員がスッポリと抜け落ちているといわなければなりません。 それは現在の日本外航商船隊約二千隻、 その内、 日本籍船117隻、 が示す通りであります。
 私は、 ご臨席の皆さんとともに、 この現状には警鐘を鳴らし続けなければならないと考えております。 一旦緩急時に誰がわが国海上輸送路を守り抜くのか、 という国民世論が盛り上がる前に肝心の職業人としての自国船員が消滅してしまう、 そのような仕組みには断固として糾弾の声を上げなければなりません。 それは国家のためであり、 何よりも海技者集団の責務であります。
 政府、 行政にあっても円高を克服し、 バブル崩壊後の残債を解消すれば、 政治、 経済、 さらには教育、 環境といったあらゆる分野で、 確固たる国家像の構築に向け長期ビジョンの確立に取組むこととなると信じます。 当面の措置といった対応では国家百年の計は描ききれるものではありません。 この観点から捉えると、 「マリタイムジャパン研究会」 が、 その報告の中で産業連関表から推計して日本における海事産業の集積を、 GDP で全産業の約三%程度の十四兆円規模、 その波及効果では GDP ベースで二十三兆円、 全産業の約五%程度と明らかに示したのは、 極めて有意義と思われます。
 わが協会は、 前途は極めて多難ではありますが、 わが国から船員という基幹職業人を霧散させないことを肝に命じ、 その他の課題を含め、 会員が誇りの持てる諸提言を発信し続けるつもりであります。
 折角の機会ですので、 あえて初心の一端を申し述べ、 誠に粗辞ではありますが、 お礼のご挨拶といたします。
 本日は、 お時間の許す限りごゆっくりとご歓談頂ければ幸いであります。 ご臨席ありがとうございました。       
 続いて来賓のご挨拶を杉崎海洋会会長から賜った。

杉崎海洋会会長挨拶

 只今ご紹介いただきました杉崎でございます。 この席では今回始めて挨拶させていただきます。 海事社会において同じような喜怒哀楽をすごしてきた全日本船舶職員協会の会員の皆様にご挨拶申し上げることは、 私にとって光栄であり、 また、 喜ばしいことと受け止めております。 本日は先ほど川村会長からうかがいましたが、 通常総会が滞りなく済まされたということで、 まずもって心からお祝いし、 お喜び申し上げます。
 さて、 先ほど川村会長から細かくご指摘いただいたように、 全日本船舶職員協会ならびに海洋会を取り巻く環境は、 厳しくまたその将来展望の明示を難しくしているという状況にあると理解しております。 その主なものをかいつまんで申し上げますと、 外航船の日本人船員の雇用低減の問題、 昨年来出てきた水先問題にかかわる特別会費の廃止への急激な舵きり、 などによって生じております諸協会の財政的な問題などがありますが、 それらはすべて海事社会にあって、 マイナスのイメージか強いものばかりであり、 それが海事社会を闊歩していると言う状況にあると理解しております。 このような状況ではありますけれども、 小さな光明が私には見えてきた思いがあります。 それは、 海運経営者のトップの方々の中に 「これ以上外航船の日本人船員を減らして行くことは無いだろう」 と言う思いがあるように私には見受けられます。 おそらくその結果はどのような展開になるかは私にも不透明ではありますが、 一応のこの問題の底打ちはあったのではないかと私自身は認識しております。
 とは言えそれを迎えて明るい将来展望を描くことは現実的ではないとも受け止めております。 では何をすべきなのか、 やはり現実的な、 なおかつそれぞれのところの人たちが、 ある程度少し希望が持てるような、 将来展開を私たちが提起していかなければならない。 これが私どもに課せられた今日的な大きな課題ではないかと思っております。 その意味で全船協ならびに私どもはそれ相応の努力をしていく必要があるのではなかろうかと思います。
 全日本船舶職員協会の前身であります、 十一会は今から74年前の昭和5年5月に設立されたと伺っています。 その年は練習船海王丸、 日本丸が建造された年であり、 現在横浜に係留されている客船氷川丸が就航した年であります。 そのように話題性のある中で、 十一会は産声をあげたのであります。 その設立趣意書を垣間見ますと、 「将来を憂えた士が相集い」 とあります、 このことは今日的にも私は大きな意味を持つと理解しています。
 すなわち私どもも、 将来を憂えている一人であるとは思いますが、 その生き方、 その動きを同じようにたどり、 その上で何が憂える材料なのか、 それを見極めそれによって将来に向けて少しでも憂いをなくするための方策を実施することが、 今一番求められていることだと思います。 ただ単に憂えるのではなく、 やることをきちっとやっていかなければ明日は無い、 そのように受け止めております。
 海洋会としても、 この現実を何とかしたいと思っておりますが、 全日本船舶職員協会と手を携えて、 先ほど申したことではありますが、 小さな光明を大きなしっかりしたものとすべく現実的な対応をし、 そのもとで将来展望が可能なら努力していきたい、 そのための一歩一歩小さな歩みを協力しながら築き上げたい。 そのように思っております。
 最後になりますが、 全日本船舶職員協会が総会で決められたことを新たな礎として、 そのもとに目指すところを一直線に羽ばたいていただきたいし、 また、 会員の皆様におかれましては、 ますますご発展いただくよう祈念申し上げて私の挨拶といたします。

 引き続き杉崎会長に乾杯の音頭をとっていただいた。

乾杯のご挨拶・杉崎海洋会会長

 私どもは、 船舶運行に携わっている人が多いのでありますが、 逆風があっても前進できる技術を持っている。 これは皆さん実感していると思います。 それから逆風があればあるほど、 凧はよく揚がる。 私たちは凧にいろんな応力をつけて高く上げようという思いをまず持っていただき、 なおかつ全日本船舶職員協会のますますのご発展と、 会員の皆様ならびにご参集の皆様の、 ご健勝ならびにご多幸を祈念して乾杯させていただきたいと思います。 ご唱和をお願いいたします。
 乾杯

      ご 来 賓 (敬称略・順不同)

小川 征克 航海訓練所 理事長代理 友田  進  弓削商船高等専門学校 校長代理
井出本 榮  全日本海員組合 組合長 荒銀 昌治  日本パイロット協会 会長
今野 博之  叶ャ山堂書店 社長代理 黒田不二夫       〃      専務理事
宮澤昭二郎  日本海事新聞社 社長代理 中村 祐三       〃      常務理事
熊谷  奏  日本海事広報協会 編集部 杉崎 昭生  海洋会 会長
土井全二郎 日本海洋調査会 代表 長崎 定彦    〃   専務理事
松浦 道夫  日本海難防止協会 理事長 瀬戸  明    〃   事務局長
中村 保博  帆船日本丸記念財団 常務理事 久々宮 久  日本海技協会 会長
宮瀬 昭夫  国際船員労務協会 常務理事 大河原豊重  日本船長協会 専務理事
井崎 宣昭  日本内航海運組合総連合会 菅原小五郎  日本船舶機関士協会 会長
理事長代理 他5名様 猪狩 紀一       〃      専務理事
河内山典隆  内航新聞社 秦  一生  日本殉職船員顕彰会 会長代理
下玉利正金  ホテルマリナーズコート東京 結城 建輔  船員災害防止協会 常務理事
専務取締役 軍司 吉樹  海技免状更新協力センター
中澤 宣孝  アップルトゥエンティワン 社長 専務理事代理
川島  裕  戦没船を記録する会 会長 小西 二夫  海難審判協会 理事長

          <会 員> (順不同、 敬称略) 47名
有井 俊隆 川村  赳 小出 修三 松坂 武彦
近藤 亨子 田中 善治 松井 邦夫 田中 三郎
渡辺  茂 本望 隆司 軽部欣四郎 荒谷 秀治
菱田  司 増田  信 相川 康明 田葉 行宏
大北 直明 木梨 紀道 末田 亮介 大賀 英朗
秦  幸男 松本 清彦 森本 之仁 永山陽一郎
沖川  守 加治原二仁 坂部 裕彦 水沼  清
藤井 孝之 本田 睦生 右松  治 井上 虎男
山口  守 蔦  正昭 今田 雄三 木村 潔司
小田原照明 角田  稔 堀内 靖裕 三輪 史郎
祝賀 正俊 藤原 孝士 中村 慶治 松見  準
小山  徳 中澤 次男 小島 泰夫   

             誠に有難う御座いました。重ねて御礼申し上げます。