船員労働安全衛星月間の事務局として訪船活動




                                      事務局長 七呂 光雄

平成24年度第56回船員労働安全衛生月間が「危険予知 絶えず続けて 耐える事故」を月間スローガンにして9月に始まり東京地区の活動は、全船協が事務局となって実施された。東京地方船員労働安全衛生協議会という組織の下に運輸支局、保健所、船員保険系医療機関、船主各団体、全日海等がメンバーとなって東京港に停泊中の船舶を訪船し書類や現場のチェックを行い、必要なら改善策を指導するのが目的である。
大学の先生という立場からの指導は、東京だけの特色かもしれないが東京海洋大学佐野医学博士が毎年腰痛防止の指導で同行され分かりやすい説明と各船員の腰のチェックや体操指導を行っている。また、今年は、11月に商船三井で実施された海難防止研究会に講師として紹介した縁もあって人間工学が専門の神奈川大学堀野先生も1日だけ訪船された。
さすが人間工学の先生というか訪船した船のアイアンドアのレバーに表示されたopen、shutの表示を見て、すぐに「これはおかしい」と言われた。要は、ドアをOPENする動作に対して一つのドアに時計回りと反時計回りが混在しているのが、世界標準的なルールからすると問題であるとの事であった。
今年は、台風の影響もなくフェリー・RORO船、レストランシップ、及びタグボート等9隻を訪船したが、本船の立場からすれば運輸局等の指導で、色々指摘されることは正直面白くないと自分の経験から思う。
しかし安全衛生に関し長年携わってきた自分の経験からすれば、指摘される内容は非常に貴重な指摘も数多い。特に保健所の厨房に関する指導は、如何に衛生保持が重要か分かる。
保健所の検査があるということで恐らく本船も綺麗に掃除して事前対応したのだろうが、それでも俎板や冷蔵庫の取っ手から細菌が検出される。また調味料の使用済み容器の有効利用(?)として中性洗剤の小出し用に使用していて、誤飲の恐れを指摘された例もあった。
全船協事務局として訪船して現場を見る機会が少ない毎日だが、この訪船指導で全船協に勤務する前から知っていた者と久しぶり再会したり、全船協会員である乗組員と会ったりして訪船指導本来とは違う楽しい雰囲気も味わえて来年の訪船が楽しいところである。