「硝煙の海」紹介
(元大同海運通信士 菊地 金雄氏著)


  最近、菊地金雄さんから下記のメールが届きました。
「全日海で2004年に発行した『海なお深く―太平洋戦争 船員の体験手記』の書評を発掘しましたので是非 機関誌で一般に公表させていただきたく、同書評を添付いたしました。ただ難点は著作権がらみもあり、一応著者の了承が必要かとも思いますが、老生はその辺のことはわかりかねますのでしかるべくご配意いただければと思います。」
 菊地さんは、大正9年生まれで今年は92歳になられると思います。お元気な消息に安堵しましたが、内容が、我々をさらに励まされるもので、意気軒昂な氏の現状を物語っている。
 書評を紹介してほしいと要望されていますが、それより菊地さんご自身を紹介する方が先決事項と考え、今回菊地さんに関する紹介を書かせていただきたいと思います。
 なお、菊地さんが推奨する書評を参照される方のために、掲載紙を記しておきます。
大阪哲学学校通信 第33号 10頁
海なお深く―太平洋戦争 船員の体験手記
http://oisp.jimdo.com/
木村倫幸(国立奈良工業高等専門学校教授)
です。大変立派な書評ですので、是非ご一読ください。

 菊地金雄さんは大同海運で通信士として、第2次世界大戦中乗船勤務いたしました。戦火の中で乗船した船は、昭恵丸、高瑞丸、第2大源丸、昭豊丸、日向丸の5隻に上ります。乗船中銃爆撃や雷撃を潜り抜け、海で泳いで、九死に一生を得る日々を過ごされ、多くの船と船友を失いました。
 これ等を記した、「硝煙の海」を2002年(平成14年)に出版されるとともに、
ホームページ(http://www.geocities.jp/kaneojp/)に公開されています。
 出版されて以後も、詳しい当時の状況を調査するため、全国を飛び歩き、生存者や遺族を訪ね、船会社や役所に問い合わせ、確かな記録を完成させるために、現在もなお努力されておられます。
 本会会報106号(平成20年1月号)にも、「悲劇の戦時標準船大愛丸」を寄稿され、大阪商船の大愛丸が、昭和20年3月米潜水艦の攻撃で、乗船していた71名全員行方不明となりましたが、はっきりした経緯の記録が日米双方に無いままであることを書いておられます。本件は今日に至るもなお詳細情報は無く、情報を求めておられます。
 菊地さんのホームページをこの機会に是非ご覧いただきたいと思います。
                                                 本望 隆司 記