一般社団法人のスタートに当たって


                                 専務理事 本望 隆司 
前号の会報(第118号)で一般社団法人への認可申請を提出した旨報告いたしましたが、本年4月1日をもって認可する旨、内閣総理大臣より通知が届きました。法務局に新法人の登記をし、全船協は新たな法人として出発しました。

1 これからの運営はどうするのか
すべての法人は所管官庁は総務省にまとめられます。従来、各所管官庁の監督のもとで、天下り先や補助金など不明朗な関係を廃止することを狙いとして改革されました。その代わりにガバナンス(内部統制)の強化が求められます。
総会でより一層会員の意思が反映される体制とする事、監事の権限の強化、理事会の運営の厳密化等を盛り込んだ定款改正を行い、自主的に倫理的規制を図ることとなります。

2 継続事業で全船協の存続を図る 今回申請にあたって、継続事業を行うことを内容とする一般社団法人の道を選びました。
継続事業の内容は下記の通りです。
① 海事に関する調査研究
② 商船教育の振興と乗船研修制度
③ 図書の発行、講演会、会誌の発行
④ 船員職業紹介事業
これ等は、全船協の歴史と伝統の中で行われてきた中心的事業です。これ等の事業を実施するに必要な年間事業費(管理費は含まない)で、移行時に保有する財産(公益目的財産)を割って算出した年数(24年)で公益目的財産額を消費することが、一般社団法人としての認可条件となります。
なお、公益目的財産を会員で山分けすることは許されません。

3 収支のバランスをいかに図るか
継続事業の内容を実施するには、現在の会費収入だけでは不足します。そのままでは財産を食いつぶしていき、いずれ団体の維持は困難になります。これをいかに乗り越えるかが最大の課題となります。
会員を増やすにしても、商船高専の卒業者だけでは先細りとなります。新たな会員をいかに求めるかが大きな課題です。
もうひとつは、新たな収益事業を開拓し、収益を図ることが必要となります。
継続事業以外の事業は定款の事業目的の範囲で自由に行えます(ただし税制上の優遇はなくなります)。

4 伝統ある全船協の発展を目指して
一般社団法人となって、これからの課題は明らかになりました。
日本船舶職員の維持・確保、技能・福祉の向上のための事業を開発・発展させることによって伝統ある全船協は維持発展されていくものと考えます。
会員の皆様からの活発で建設的なご意見をお寄せいただき、検討し実行していきたいと願うものです。